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東京の公証役場45か所と定款認証|どこで受けても構わない理由と、当日の流れ

会社設立 東京 公証役場 定款認証 48時間 編集:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部
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この記事は、どの公証役場に行けばよいか迷っている方に向けたものです

株式会社の会社設立では、定款の認証を受けます。「どこの公証役場に行けばいいのか」という質問はよく出てきますが、答えは東京都内に本店を置くなら、都内のどの公証役場でも構わないです。

この記事は、東京都内で株式会社の会社設立をしようとしている方に向けて、公証役場の選び方と当日の流れをまとめています。都内には45か所の公証役場があり、名前と所在地が一致しないものもあります。合同会社を作る方には定款認証がないので、この記事の内容は関係ありません。

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都内に本店を置くなら、都内のどの公証役場でも構いません

都内の公証役場ならどこでもよいことを示すイラスト

定款の認証は、会社の本店の所在地を管轄する法務局または地方法務局に所属する公証人が行います。東京都内に本店を置く会社なら、東京法務局に所属する公証人が認証します。

東京の税理士法人の公式サイトにも、「東京都内に本店を置く会社の定款は東京法務局所属の公証人(東京都内の公証役場の公証人)が認証し、それ以外の他の地域に所属する公証人は認証できません」と説明されています。

つまり区単位の管轄はありません。設立登記の申請先は本店の区市で決まりますが、定款認証はそうではありません。ここが混同されやすいところです。

逆に言うと、東京都外の公証役場では認証を受けられません。神奈川県や埼玉県の役場のほうが近い場所に住んでいても、本店が都内なら都内の役場で受けることになります。

この違いを知っておくと、会社設立の準備で無駄な調べものが減ります。「本店が世田谷区だから世田谷公証役場でなければいけない」ということはありません。世田谷区にも公証役場はありますが、千代田区の役場を使っても、多摩の役場を使っても構いません。会社設立の代行を頼む場合、依頼先が使い慣れた役場を選ぶのはこのためです。

ウェブ会議が原則になったので、実際には役場の場所を気にする場面は減りました。それでも書類のやりとりや事前の連絡があるので、どこかひとつを選ぶ必要はあります。

登記所と公証役場の管轄の違いをまとめた比較図
登記所は選べませんが、公証役場は選べます。

出典:日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026年9月時点)

都内45か所の公証役場

東京の公証役場の分布を示すイラスト

日本公証人連合会の公証役場一覧によると、東京都内には45か所の公証役場があります。区部に39か所、多摩地域に6か所です。

東京都内の公証役場(2026年9月時点)
所在する区市 公証役場
千代田区 霞ヶ関・神田・丸の内・麹町 4
中央区 日本橋・京橋・銀座・八重洲・昭和通り 5
港区 新橋・芝・麻布・浜松町・赤坂 5
新宿区 新宿・高田馬場・新宿御苑前 3
豊島区 池袋・大塚 2
北区 王子・赤羽 2
台東区 上野・浅草 2
墨田区 錦糸町・向島 2
品川区 目黒・五反田 2
大田区 大森・蒲田 2
文京・世田谷・渋谷・中野・杉並・板橋・練馬・足立・葛飾・江戸川 各1か所 10
多摩地域 武蔵野・立川・八王子・町田・府中・多摩 6

日本公証人連合会の公証役場一覧で確認。合計45か所。

千代田区・中央区・港区・新宿区の4区だけで17か所あります。会社の数が多い地域に集まっている形です。帝国データバンクの調査でも、2025年に設立された法人は港区が7,472社で全国最多、次いで渋谷区、中央区、千代田区でした。

一方で、目黒区・江東区・荒川区には公証役場がありません。この3区に本店を置く場合も、都内の他の役場で認証を受けられます。

文京区・世田谷区・渋谷区・中野区・杉並区・板橋区・練馬区・足立区・葛飾区・江戸川区にはそれぞれ1か所ずつあります。23区のうち20区に公証役場があり、残る3区(目黒区・江東区・荒川区)にはない、という形です。会社設立の準備で近くの役場を探すときは、この点を頭に入れておいてください。

多摩地域の6か所は、武蔵野市・立川市・八王子市・町田市・府中市・多摩市にあります。多摩に本店を置く会社設立でも、都心の役場を使うことはできます。ウェブ会議が原則なので、実務上の違いはほとんどありません。

東京の公証役場の数をまとめた図解
都心に集まっているのが東京の特徴です。

出典:日本公証人連合会「公証役場一覧(東京都)」(2026年9月時点)

名前と所在地が一致しない役場があります

名前と所在地が違う公証役場を示すイラスト

東京の公証役場には、名前と所在する区が一致しないものがあります。会社設立の準備で場所を調べるときに、少し混乱するかもしれません。

代表的なのが目黒公証役場です。名前は目黒ですが、所在地は品川区上大崎です。目黒駅が品川区にあることを知っていれば納得できますが、知らないと目黒区を探してしまいます。

大森公証役場と蒲田公証役場は、どちらも大田区にあります。大森も蒲田も大田区の地名なので、これは自然な命名です。大田区には公証役場が2か所あるということになります。

向島公証役場は墨田区東向島にあります。向島は墨田区の地名です。墨田区にはもうひとつ錦糸町公証役場があり、こちらも墨田区江東橋にあります。「江東橋」という地名も、江東区ではなく墨田区です。

これらは登記所の管轄で庁名と区名がずれている話と似ていますが、公証役場のほうは都内ならどこでも構わないので、実害はほとんどありません。場所を探すときに気をつける、という程度の話です。

公証役場の名前と所在地をまとめた比較図
都内ならどこでも構わないので、実害はありません。

出典:日本公証人連合会「公証役場一覧(東京都)」(2026年9月時点)

定款認証の当日までの流れ

定款認証までの流れを示すイラスト

定款認証は、当日いきなり行くものではありません。事前に定款の案を送って内容を見てもらい、問題がなければ認証の日程を決めるという流れになります。

会社設立の代行を頼んでいる場合、このやりとりは依頼先が行います。自分でやる場合は、選んだ公証役場に連絡して、定款の案をメールなどで送ることになります。

定款の内容に問題があれば、この段階で指摘を受けます。商号や目的の書き方、機関の設計など、会社法の要件に合っているかを見てもらえます。ここで直せるので、認証の当日に困ることはありません

電子定款の場合は、PDFに電子署名をして送信します。2024年3月1日から全国すべての公証役場で、電子定款の認証における面前審査をウェブ会議で実施することが原則になりました。利用者から特段の希望がない限り、ウェブ会議で進みます。

面前審査では、発起人の意思を確認します。定款の内容を理解しているか、本当にこの内容で会社設立をするつもりかを確かめる手続きです。会社設立の代行を頼んでいる場合も、発起人本人がこの審査に立ち会うことになります。代理人による嘱託の形をとる場合は委任状が必要です。

認証が終わると、電子定款のデータと謄本を受け取ります。謄本は1枚250円です。定款の枚数によりますが、2,000円前後を見ておくとよいでしょう。この謄本は登記の申請で使います。

定款認証までの流れを時系列で並べた図解
実質的な作業は、2つ目のやりとりです。

出典:日本公証人連合会「Q3 定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等はいくらですか。」(2026年9月時点)

実質的支配者となるべき者の申告

実質的支配者の申告を示すイラスト

定款認証を受けるとき、実質的支配者となるべき者の申告が必要になります。会社を実質的に支配する個人が誰かを申告する制度です。

日本公証人連合会のサイトにも、この制度についての案内ページが用意されています。マネー・ロンダリングやテロ資金供与を防ぐための取組の一環として、定款認証の際に申告することになっています。

一人で会社設立をする場合は、自分がその会社の実質的支配者になるので、申告の内容も簡単です。複数の出資者がいる場合は、議決権の割合などから判断することになります。

申告のための書式は公証役場から案内されます。会社設立の代行を頼んでいる場合は、依頼先が用意してくれます。自分でやる場合も、公証役場に聞けば教えてもらえるので、身構える必要はありません。

この申告は定款認証の手続の一部なので、48時間特別処理の対象になる場合も同じように行います。定款作成支援ツールを使う場合は、そのなかで必要な情報が整理されます。

定款認証で必要になるものをまとめた図解
2つ目は、会社設立の相談で説明を受けます。

出典:日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026年9月時点)

費用は資本金で変わります

定款認証の費用を示すイラスト

定款認証の公証人手数料は、資本金の額等によって決まります。日本公証人連合会のページによると、100万円未満は3万円、100万円以上300万円未満は4万円、それ以外は5万円です。

そして2024年12月1日から、資本金の額等が100万円未満の区分のなかで、①発起人の全員が自然人でその数が3人以下、②発起設立、③取締役会を置かない、の3つをすべて満たす場合は1万5,000円になりました。

謄本は1枚250円です。定款の枚数によりますが、2,000円前後が目安です。会社設立の代行の料金表に「定款認証 5万2,000円」と書かれているのは、5万円の手数料に謄本代2,000円を足した数字だと読めます。

紙の定款には収入印紙が4万円必要ですが、電子定款なら不要です。日本公証人連合会のページにも、「電子定款による場合や特定目的会社の定款については、収入印紙は貼付する必要はありません」と明記されています。

合同会社には定款認証がありません。つまり公証人手数料も謄本代もかかりません。ただし紙の定款には収入印紙が必要なので、合同会社でも電子定款にする意味はあります。

定款認証まわりの費用を示した図解
資本金の区分で、3万5,000円の差が出ます。

出典:日本公証人連合会「Q3 定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等はいくらですか。」(2026年9月時点)

急ぐ場合の48時間特別処理

48時間特別処理を示すイラスト

会社設立を急ぐ場合、48時間特別処理という運用があります。定款作成支援ツールを使って定款認証を受けようとする場合に、定款認証の手続を原則48時間以内に完了させるものです。

2024年1月10日に東京都と福岡県で試行が始まり、2025年3月3日から全国の公証役場で実施されています。つまりいまは東京だけの制度ではありません

注意したいのは、これが定款認証の手続の話だということです。会社設立が完了するのは設立登記が終わったときなので、定款認証のあとに登記所の処理日数がかかります。登記の完了までを含めたい場合は、72時間処理という別の運用があります。

定款作成支援ツールには発起人1名用と発起人3名以下用があり、48時間特別処理用のツールでは申出書も併せて作成できます。会社設立の代行を頼む場合は、この運用を使える形で書類を組めるかを聞いてみてください。

ただし、ツールの定款は小規模でシンプルな会社を想定したものです。複雑な株式の設計をしたい場合には向きません。急ぐことを優先するか、自分の会社に合った定款を作ることを優先するかは、会社設立の目的によって決まります。

通常の定款認証と48時間特別処理を比べた図解
急ぐか、設計の自由度を取るかの選択です。

出典:日本公証人連合会「スタートアップ支援のための、定款認証に関する新たな取組について」(2026年9月時点)

会社設立の代行に頼む場合、公証役場は依頼先が選びます

代行が公証役場を選ぶことを示すイラスト

会社設立の代行を司法書士や行政書士に頼む場合、定款認証のやりとりは依頼先が行います。どの公証役場を使うかも依頼先が決めることが多くなります。

これは効率の問題です。使い慣れた役場のほうがやりとりが速く、定款の書き方についても呼吸が合っています。都内ならどこでも認証を受けられるので、依頼する側にとって不利益はありません。

もし対面での認証を希望する場合は、その旨を伝えてください。ウェブ会議が原則ですが、希望すれば公証役場に来所して対面で審査を受けることもできます。

自分で会社設立を進める場合は、自分で役場を選びます。本店を置く区に近いところから当たってみるのが素直です。電話やメールで問い合わせて、定款の案を見てもらうところから始まります。

会社設立の代行に頼むと、定款の案を作るところから任せられます。自分で作った定款を公証役場に見てもらうと、会社法の要件に合わない部分を指摘されて直すことになりますが、専門家が作った定款ならその往復がほとんど発生しません。急いでいる場合は、この差が日数に効いてきます。

都内の公証役場の一覧は、日本公証人連合会のサイトで見られます。所在地と連絡先、メールアドレスまで載っているので、そこから連絡できます。

公証役場の選び方をまとめた図解
こだわりがなければ、任せてしまって構いません。

出典:日本公証人連合会「公証役場一覧(東京都)」(2026年9月時点)

まとめ

記事のまとめを示すイラスト

株式会社の会社設立で必要になる定款認証は、本店の所在地を管轄する法務局に所属する公証人が行います。東京都内に本店を置くなら、都内のどの公証役場でも構いません。設立登記の申請先が本店の区市で決まるのとは、仕組みが違います。

都内には45か所の公証役場があり、千代田区・中央区・港区・新宿区の4区で17か所を占めます。目黒区・江東区・荒川区には公証役場がありません。また、目黒公証役場が品川区にあるように、名前と所在地が一致しない役場もあります。

2024年3月1日から全国すべての公証役場でウェブ会議が原則になり、役場に出向く場面はほとんどなくなりました。急ぐ場合は定款作成支援ツールを使った48時間特別処理もあります。会社設立の代行に頼む場合、公証役場の選択は依頼先に任せて構いません。

記事の要点を3つにまとめた図解
1つ目が、いちばん誤解されやすい点です。

出典:日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026年9月時点)

迷ったら、本店の区に近い役場から当たってみてください

都内ならどこでも構わないとはいえ、選ぶ基準がまったくないと迷います。本店を置く区に近い役場から当たってみるのが、いちばん素直な選び方です。対面での認証を希望する場合にも動きやすくなります。

ウェブ会議が原則になったいまは、距離を気にする必要はほとんどありません。混み具合や、対応の相性で選んでも構いません。会社設立の代行を頼む場合は、依頼先が使い慣れた役場に頼むことが多くなります。

そして、定款認証は会社設立の工程のひとつにすぎません。この前に定款を作り、この後に資本金を払い込んで登記を申請します。全体の流れのなかで、公証役場とのやりとりが占める割合はそれほど大きくありません。身構えずに進めてください。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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