東京で会社設立するなら、代行の依頼先を比べて決めるメディア 東京の会社設立を、代行手数料と実費込みの総額と区の制度で比べる

会社設立の代行選びで起きやすい思い違い|東京で取りこぼしやすい7つ

会社設立 東京 代行の選び方 失敗例 編集:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部
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この記事は、依頼先をこれから決める方に向けたものです

会社設立の代行選びでは、制度の仕組みを知らないことから起きる思い違いがあります。後から気づいても取り返せないものもあります。

この記事は、東京で会社設立の代行を選ぼうとしている方に向けて、起きやすい思い違いを制度の側から整理したものです。作り話の体験談は書きません。公式ページで確かめられる事実だけを並べます。

本サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。制度は2026年9月時点で確認したものです。

01本店を置く区市の証明書を取り損ねる

証明書を取り損ねることを示すイラスト

いちばん取り返しがつかないのが、本店を置く区市町村の特定創業支援等事業の証明書です。

この証明書があると、会社設立の登録免許税の税率が0.7%から0.35%になります。株式会社なら15万円が7万5,000円に、合同会社なら6万円が3万円になります。

問題は、登記の後に取っても戻らないことです。証明書は登記申請のときに添付するものだからです。

しかも、受講に1か月以上かかります。国の制度で「1か月以上4回以上」と決まっているので、急いでも短くできません。

証明書の交付にも日数がかかります。港区は窓口で即日発行ですが、渋谷区はオンライン申請のみで1週間ほど、立川市も1週間程度かかります。

つまり、会社設立の1か月半から2か月前には動き始めていないと間に合いません。

東京では23区も26市もすべて創業支援等事業計画の認定を受けています。つまり、東京のほとんどの場所でこの軽減に手が届くということです。手が届くのに使わないのは、もったいない話です。

全国対応のクラウドサービスは書類作成のツールなので、自治体の制度の案内は範囲外です。案内がないまま会社設立が進むと、この軽減を逃します。

会社設立の相談のときに「本店を置く区市の証明書は取ったほうがいいですか」と聞いてみてください。答えが返ってくるかどうかで、東京の制度への慣れが分かります。

証明書を取り損ねた場合をまとめた図解
会社設立の1か月半前には動いてください。

出典:中小企業庁「会社設立時の登録免許税の軽減について」(2026年9月時点)

02電子定款かどうかを確かめないまま進める

電子定款を示すイラスト

株式会社を作る場合、定款を紙で作ると収入印紙4万円がかかります。

電子定款なら、この4万円はかかりません。代行に頼む理由のひとつが、ここにあります

自分で電子定款を作るには専用の設備が要ります。一度しか使わないものにその費用をかけるのは現実的ではありません。

会社設立の代行の多くは電子定款に対応していますが、すべてがそうとは限りません。公式サイトに書かれていない場合は、確かめてください。

代行手数料が4万円だとしても、電子定款で印紙代4万円が浮くなら差し引きゼロです。手数料だけを見て「高い」と判断すると、この計算を見落とします。

合同会社の場合も同じです。定款認証は要りませんが、紙の定款には収入印紙4万円がかかります。

定款認証の公証人手数料も確かめてください。資本金の額等が100万円未満で3要件を満たせば1万5,000円、100万円以上300万円未満で4万円、300万円以上で5万円です。

東京の税理士法人や司法書士事務所は、会社設立を数多く扱っているところが多くあります。電子定款に対応していない事務所は少数派ですが、念のため確かめておいてください。

この区分を知らずに資本金を決めると、手数料が上がることがあります。会社設立の相談のときに、資本金の額も一緒に相談してください。

電子定款かどうかで変わるものをまとめた比較図
手数料だけを見ると計算を間違えます。

出典:日本公証人連合会「9-4 定款認証」(2026年9月時点)

03登記申請を誰がするのかを誤解する

登記の代理人を示すイラスト

会社設立の登記申請を代理できるのは、司法書士だけです。

税理士法人や行政書士事務所が「会社設立をまるごと代行します」と書いていても、登記申請そのものは提携する司法書士が担当します。

これは違法な形ではありません。きちんと提携していれば、まったく問題のない進め方です。

ただし、誰が担当するのかは知っておくべきです。定款の設計について詳しく相談したいなら、司法書士と直接話せるかどうかが効いてきます。

行政書士は定款の作成を扱えますが、登記申請は扱えません。税理士は税務を扱いますが、登記申請は扱えません。それぞれ得意な分野が違います。

許認可が必要な事業なら行政書士、会社設立の後の税務まで見てほしいなら税理士、登記の設計を相談したいなら司法書士。こういう選び方になります。

会社設立の相談のときに「登記申請は誰がやりますか」と聞いてください。提携司法書士なら、事務所名まで教えてもらえるはずです。

東京には、この3つの資格が同じ事務所に集まっているグループもあります。そういう相手なら、窓口をひとつにできます。

会社設立の後も、増資・役員の変更・本店の移転など登記の場面は何度も出てきます。最初に付き合う相手を選ぶときに、その先も見ておくと後が楽です。

依頼先ごとの得意な分野をまとめた比較図
登記申請の列は3つが同じです。

出典:東京法務局「不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧」(2026年9月時点)

04手数料0円の条件を確かめない

0円の条件を示すイラスト

「会社設立の手数料0円」という表示は、東京の税理士法人でもよく見かけます。

この0円には、たいてい条件があります。一定期間の顧問契約を結ぶことが条件になっていることがほとんどです。

これ自体は悪い仕組みではありません。会社設立の後に顧問税理士を探すつもりなら、むしろ手間が省けます。

問題は、条件を確かめないまま話が進むことです。会社設立の代行手数料が数万円浮いても、顧問料が月2万円なら1年で24万円です。

指定されたソフトウェアの年間契約や、一定額以上の購入契約が条件になっていることもあります。何が条件なのかを、契約の前に確かめてください。

顧問契約なしで会社設立だけを頼むこともできますが、その場合は所定の代行手数料がかかるのが普通です。

当サイトの比較表では、条件の列を必ず設けています。手数料の金額だけを並べても、比べたことにならないからです。

東京は会社設立の数が全国でいちばん多い土地なので、こうした表示を掲げる事務所も多く見かけます。そのぶん、条件を読み比べる場面も増えます。

0円という表示を見たら、「何が条件ですか」と聞いてください。はっきり答えてもらえるかどうかも、判断の材料になります。

代行手数料と、その条件(2026年9月時点の公式サイトの表示)
事業者代行手数料顧問契約の要否株式会社の総額scope拠点
ベンチャーサポート税理士法人55,000円。税理士顧問契約とセットの場合は0円手数料0円は税理士顧問契約とセットの場合。顧問契約なしなら55,000円電子定款で法定費用合計167,000円(同社の表示。資本金100万円未満・4要件を満たす場合の認証17,000円を含む)。紙定款は207,000円設立手続の代行と設立後の税務顧問渋谷区(渋谷本社ほか、日本橋・新宿・池袋・恵比寿・銀座・秋葉原・千駄ヶ谷に拠点)
税理士法人経営サポートプラスアルファ0円(同社の表示。設立後の顧問契約が前提であるため設立手数料をとらないと明記)設立後の顧問契約が前提と公式サイトに明記167,000円〜202,000円(資本金の区分により変動。公式サイトの料金表)設立手続の代行と設立後の税務顧問豊島区(東京都豊島区池袋二丁目47番5号 池袋オンダビル7階)
多摩シェルパ行政書士事務所株式会社120,000円、合同会社100,000円、一般社団法人120,000円、NPO法人200,000円(公式サイトの表示)税務顧問契約の条件はなし。提携司法書士が管轄法務局へ代理申請し、その報酬も費用に含まれると記載報酬に登録免許税15万円などの実費が加わる(実費は公式サイトで別掲)定款作成・電子認証と、提携司法書士による登記申請日野市(無料相談室:日野市神明2-14-1。千代田区岩本町と川崎市麻生区にも相談室)
司法書士中下総合法務事務所株式会社7万円〜(税込7万7,000円〜)、合同会社6万円〜(税込6万6,000円〜)税務顧問契約の条件はなし(司法書士事務所)。企業法務・顧問契約サービスは別メニュー資本金100万円以上300万円未満の場合 28万4,000円(報酬・税金・実費込み)定款作成・認証から登記申請までの代理新宿区(東京都新宿区新宿2-1-5 パークサイドスクウェア5F)
シルク司法書士事務所見積例を掲載(ひとり会社・資本金300万円の株式会社の例)。書面定款で自分でやる場合との差額4万円(ひとり会社は3万円)でトータルサポートを受けられると説明税務顧問契約の条件はなし(司法書士事務所)ひとり会社・資本金300万円の見積例を掲載定款作成・認証から登記申請までの代理渋谷区(東京都渋谷区笹塚二丁目1番10号)
会社設立完全代行ネットテラス全国一律9,800円のプランと、電子定款作成・認証プラン16,800円、38,000円のプランを表示「税理士のような強制顧問なし」と明記。月々のランニングコストはかからないとしている練馬区・資本金1,000万円以下・許認可なしの事例で合計257,850円(登記事項証明書と印鑑証明書各1通を含む、消費税別)と表示登記申請の代理まで対応。定款の作成・認証だけのプランもある板橋区(東京都板橋区成増二丁目22番9号 ハヤブサビル2階)
ベンチャーパートナーズ(設立MAXプラン)設立手数料99円。司法書士手数料と定款印紙代を0円とし、さらに10万円の値引き設立MAXプランは税務顧問契約(月額9,999円から)を締結した人が対象。「税務顧問の契約期間の縛りや追加料金などは一切ありません」と明記。税務顧問契約が不要な場合のプランも別に用意されている約6万7,000円(資本金100万円未満の場合の同社の表示。10万円の値引き後の金額)設立手続の代行と設立後の税務顧問。司法書士・行政書士の手数料も同社が負担すると記載港区(東京都港区新橋1丁目16-4 りそな新橋ビル6階)
マネーフォワード クラウド会社設立サービス利用料0円(設立手数料0円と表示)税務顧問契約は不要。電子定款作成料を0円にするにはマネーフォワード クラウドの有料プラン契約が条件17万2,000円(同社の比較表。電子定款・定款認証1.7万円・登録免許税15万円の前提)定款・登記書類の作成。定款認証と登記申請は利用者または提携専門家が行う全国オンライン
法人設立ワンストップサービス0円(国のサービス)顧問契約などの条件は一切なし。マイナンバーカードと電子署名の環境が必要実費のみ(登録免許税15万円〜+定款認証)設立登記の申請と設立後の各種届出をオンラインでまとめて行える全国オンライン(国のサービス)
freee会社設立サービス利用料0円税務顧問契約は不要。電子定款の費用負担を受けるにはfreee会計の年間契約が条件約16万7,000〜24万2,000円(公式サイトの表示)定款・登記書類の作成。定款認証と登記申請は利用者または提携専門家が行う全国オンライン(運営会社の所在地は東京都品川区大崎)
司法書士なみき事務所/行政書士&国際貿易Nmk事務所株式会社・合同会社ともに報酬を明示(総額に含めて表示)税務顧問契約の条件はなし。想定条件(出資者兼役員2名以内、出資金500万円まで、所在地と代表者の住所が首都圏)を明記300,000〜318,000円(郵送代等の実費・消費税・公証役場費用3〜5万円・登録免許税15万円を含む合計)定款作成から登記申請までの代理。外国会社の登記にも対応大田区(東京都大田区池上4-6-6。池上7-2-7の創業支援施設「フェムベース」内の会議室も利用可)
司法書士行政書士吉澤事務所報酬77,000円(税込)税務顧問契約の条件はなし(司法書士事務所)総額約268,000円(税込。公証人認証50,000円+定款謄本代2,000円+登録免許税150,000円+報酬77,000円)定款作成・電子認証から登記申請までの代理。会社代表印3点セット11,000円(税込)の注文も可江戸川区(東京都江戸川区西小岩1-21-22 松筑マンション205)
八王子市会社設立センター(サン共同税理士法人)0円(公式サイトの表示)税務顧問費用の割引には適用条件(新設3年以内、売上300万円未満、法人は1社目に限る)があると明記公式サイトに費用の内訳表を掲載(登録免許税150,000円などを含む)設立手続の代行と設立後の税務顧問。登記申請は提携司法書士八王子市(東京都八王子市横山町9-11)
弥生のかんたん会社設立利用は0円から(公式サイトの表示)税務顧問契約は不要公式サイトのトップページでは総額の明示を確認できず定款・登記書類の作成全国オンライン
経堂司法書士事務所資本金の額などの条件によって金額が異なるため、相談のうえ見積もりと記載「設立後に提携している税理士や公認会計士との顧問契約を締結することを条件に依頼を受けている業者が散見されるが、当事務所ではそのような条件は一切ない」と明記一般的な株式会社の設立なら、実費を含めた費用の総額が35万円以内になることがほとんどと記載定款作成・電子認証から設立登記の申請までの代理世田谷区(東京都世田谷区宮坂3-9-4 アルカディア経堂1階)
東京会社設立・起業サポート0円(公式サイトの表示)手数料0円は会社設立後に税理士顧問契約を希望する人が対象と公式サイトに明記実費202,000円(定款認証手数料52,000円+登録免許税150,000円)と表示設立手続の代行と設立後の会計・税務渋谷区(東京都渋谷区南平台町15-12 南平台AIEビル3F)
税理士法人TOTAL0円(公式サイトに「当社手数料0円の適用には条件があります。詳細についてはお問い合せください」と記載)「顧問契約は必須ではなく、お客様の自由です」と明記。ただし手数料0円の適用には条件があるとも記載。クラウド会計導入サポートは税理士顧問契約をした顧客に限ると記載公式サイトのこのページでは総額の明示を確認できず設立手続の代行と設立後の税務顧問千代田区(東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビルヂング6階)
司法書士法人はやみず総合事務所公式サイトの解説ページでは報酬額の明示を確認できず税務顧問契約の要否についての記載は確認できず(司法書士事務所のため税務顧問はそもそも対象外)株式会社は少なくとも20万円程度の実費がかかると説明(自分で手続きする場合の一般的な説明)定款作成から登記申請までの代理豊島区(東京都豊島区南池袋2-26-4 南池袋平成ビル10階)
東京会社設立センター(辻・本郷 税理士法人)無料(公式サイトの表示)設立サポートだけでなく顧問税理士としての業務も請け負うと記載。手数料無料の条件が顧問契約かどうかは、ページ本文(料金は画像表示)では確認できず。申し込む前に必ず確認すること128,000円のみで代行と表示(内訳の明示は画像で、テキストでは確認できず)設立手続の代行と設立後の税務顧問東京都内に複数拠点(会社設立の相談窓口となる拠点の区名は公式サイトに記載なし)
freee会社設立×会計事務所SoVa 士業伴走プラン0円(会計事務所SoVaと顧問契約をすることで会社設立のサポートが0円になると明記)会計事務所SoVaとの顧問契約が条件と公式ページに明記公式ランディングページに株式会社の費用の案内あり設立サポートと設立後の会計・労務。士業の独占業務は提携士業と協業すると明記全国オンライン(拠点の所在地は公式ランディングページに記載なし)
会社設立代行センター(小川行政書士事務所)このページでは報酬額の明示を確認できず税務顧問契約の条件はなし(行政書士事務所)公式サイトに記載なし株式会社・合同会社・NPO法人の設立手続。定款の電子認証葛飾区(東京都葛飾区堀切4-9-17)
神保町法務司法書士事務所公式サイトに記載なし税務顧問契約の条件はなし(司法書士事務所)株式会社なら最低で24万円程度が必要という一般的な説明のみ会社設立を含む登記業務全般千代田区(東京都千代田区神田神保町1丁目32番地 大湯ビル303号)

※ 2026年9月時点の各社公式サイトの表示にもとづきます。記載がない項目は「公式サイトに記載なし」としています。料金・条件は変わることがあるため、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。掲載は当サイト調べです。

0円と書かれていたら聞くことのチェックリスト
2つ目の金額が、いちばん大きく効きます。

出典:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」(2026年9月時点)

05実費込みの総額で比べていない

総額で比べることを示すイラスト

会社設立の費用は、代行手数料と実費に分かれます。この2つを分けて考えないと、比べたことになりません。

株式会社の実費は、登録免許税15万円と定款認証の公証人手数料です。電子定款なら収入印紙4万円はかかりません。

定款認証の手数料は資本金の額で変わります。資本金の額等が100万円未満で3要件を満たせば1万5,000円、100万円以上300万円未満で4万円、300万円以上で5万円です。

つまり、株式会社の実費は16万5,000円からということになります。合同会社は登録免許税6万円だけです。

ここに代行手数料が乗ります。「手数料0円」でも実費はかかるので、会社設立に必要なお金がゼロになるわけではありません。

本店を置く区市の証明書があれば、登録免許税が半額になります。株式会社なら9万円から、合同会社なら3万円からです。

比べるときは、実費込みの総額で並べてください。当サイトの比較表でも、総額の列を設けています。

東京23区内なら、法人都民税の均等割も見込んでおいてください。資本金等の額が1,000万円以下・従業者数50人以下なら年額7万円からで、赤字でもかかります。

そして、会社設立の後にかかるお金も見てください。顧問料、記帳代行、決算の申告。会社設立の一度きりの費用より、こちらのほうが大きくなります。

株式会社の実費をまとめた図解
ここに代行手数料が乗ります。

出典:日本公証人連合会「Q3 定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等はいくらですか。」(2026年9月時点)

06会社設立の後の届出を誰がやるか決めていない

届出の担当を示すイラスト

会社設立が終わると、届出が続きます。ここで慌てる方が少なくありません。

健康保険・厚生年金保険新規適用届は事実発生から5日以内です。法人であれば代表者一人でも加入が必要です。

労働保険の保険関係成立届と雇用保険適用事業所設置届は10日以内、都税事務所への法人設立・設置届出書は23区内なら事業開始の日から15日以内です。

税務署への法人設立届出書は設立から2か月以内、青色申告の承認申請書は設立から3か月を経過した日と最初の事業年度終了の日のうち早いほうの前日までです。

問題は、会社設立の代行がどこまで扱うかです。登記までで終わる事務所もあれば、税務の届出まで見てくれる事務所もあります。

社会保険と労働保険は社会保険労務士の分野なので、税理士や司法書士だけでは対応できないことがあります。

会社設立の相談のときに「届出はどこまで扱ってもらえますか」と聞いてください。範囲がはっきりすれば、自分でやる分も見えてきます。

東京の窓口は、区市によって名前が一致しないものが多くあります。港区の労働基準監督署は三田、杉並区と中野区の社会保険は新宿年金事務所です。こういう案内があるかどうかも、依頼先を比べる材料になります。

多摩地域に本店を置く場合は、法人住民税の納め先が都税事務所と市役所の2つになります。23区の感覚で進めると、市役所への届出が抜けます。

会社設立の後の期限を示した時系列図
いちばん上が、いちばん急ぎです。

出典:国税庁「内国普通法人等の設立の届出」(2026年9月時点)

07「早くできる」という言葉を鵜呑みにする

日数の誤解を示すイラスト

会社設立の日数について、誤解が生まれやすいところがあります。

定款認証は、法務省の運用で要件を満たす場合に原則48時間以内に完了する扱いが示されています。2025年3月3日から全国で実施されているものです。

ただし、これは定款認証の話です。登記の完了は別に、登記所の処理日数がかかります。

登記についても、要件を満たす場合に原則72時間以内に完了させる運用が示されていますが、実際の日数は登記所の混み具合で変わります。

会社設立の日付は登記の申請日です。登記事項証明書が必要な手続きは、完了を待つことになります。法人口座の開設も、そのひとつです。

登記の完了予定日は、東京法務局のサイトで登記所ごとに公表されています。「◯日で完了します」と言い切れるものではないので、そちらで確かめてください。

そして、会社設立の準備でいちばん時間がかかるのは手続きそのものではありません。本店を置く区市の証明書の受講に1か月以上かかります。

「早くできる」という言葉が指しているのがどの工程なのかを確かめてください。書類が整ってからの日数なのか、相談から数えた日数なのかで話がまったく変わります。

会社設立までの工程と日数を示した流れ図
いちばん上がいちばん長い工程です。

出典:日本公証人連合会「スタートアップ支援のための、定款認証に関する新たな取組について」(2026年9月時点)

08顧問契約を会社設立とセットで決めてしまう

顧問契約を示すイラスト

会社設立の手数料が0円になる代わりに顧問契約を結ぶ形は、東京の税理士法人でよく見かけます。

この仕組み自体は合理的です。ただし、顧問契約は長い付き合いになることを頭に入れておいてください。

会社設立は一度きりですが、顧問契約は毎月続きます。月2万円なら1年で24万円、3年で72万円です。

会社設立の手数料の数万円と比べると、桁が違う金額になります。つまり、顧問契約のほうを先に検討すべきだということです。

顧問料に何が含まれるかも確かめてください。記帳代行、月次の面談、決算の申告、年末調整。事務所によって範囲が違います。

会社設立の相談のときに、顧問契約の条件も一緒に聞いてください。月額、最低の契約期間、含まれる業務、解約の条件。

当サイトの採点でも、顧問契約の条件を6つの軸のひとつにしています。会社設立の手数料だけでは、判断できないからです。

当サイトの順位は自社調べです。公式サイトの表示を採点して並べたもので、どれがよいかは事業の中身と予算によって変わります。

6つの軸の合計点による順位(自社調べ・2026年9月時点)
順位事業者拠点代行手数料実費込みの総額電子定款利用条件のゆるさ東京の制度・管轄への対応登記までの日数合計
1位ベンチャーサポート税理士法人渋谷区(渋谷本社ほか、日本橋・新宿・池袋・恵比寿・銀座・秋葉原・千駄ヶ谷に拠点)78957945
2位税理士法人経営サポートプラスアルファ豊島区(東京都豊島区池袋二丁目47番5号 池袋オンダビル7階)898461045
3位多摩シェルパ行政書士事務所日野市(無料相談室:日野市神明2-14-1。千代田区岩本町と川崎市麻生区にも相談室)56998744
4位司法書士中下総合法務事務所新宿区(東京都新宿区新宿2-1-5 パークサイドスクウェア5F)69897443
5位シルク司法書士事務所渋谷区(東京都渋谷区笹塚二丁目1番10号)77997342

※ 各軸10点満点の60点満点。2026年9月時点の各社公式サイトの表示にもとづく当サイト調べです。公式サイトに記載がない項目は加点していません。順位は定期的に見直します。

一度きりの費用と続く費用を比べた図解
右の列を先に検討してください。

出典:消費者庁「「No.1表示」に関する実態調査報告書」(2026年9月時点)

09まとめ

記事のまとめを示すイラスト

会社設立の代行選びで起きやすい思い違いは、制度の仕組みを知らないことから生まれます。本店を置く区市の証明書、電子定款、登記の代理人、手数料0円の条件、実費込みの総額、届出の担当、日数の意味。

このうち、取り返しがつかないのが証明書です。登記の後に取っても登録免許税は戻りません。受講に1か月以上かかるので、会社設立の1か月半から2か月前には動き始めてください。

残りは、会社設立の相談のときに聞けば防げます。相談は無料のところが多いので、何件か話を聞いて答え方を比べてみてください。会社設立の手数料の数万円の差より、話が通じるかどうかのほうが後で効いてきます。

記事の要点を3つにまとめた図解
1つ目だけは急いでください。

出典:中小企業庁「会社設立時の登録免許税の軽減について」(2026年9月時点)

聞けば分かることは、先に聞いてください

ここに並べた思い違いは、会社設立の相談のときに聞けば防げるものばかりです。証明書のこと、電子定款のこと、登記の代理人のこと、顧問契約の条件。

相談は無料のところが多くあります。何件か話を聞いて、答え方を比べてみてください。同じ質問をすると、違いがはっきり見えてきます。

会社設立は一度きりですが、その後の付き合いは長くなることがあります。料金の数万円の差より、話が通じるかどうかのほうが後で効いてきます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

掲載順に優劣の意味はありません。並び順はページごとに変えており、順位付けではありません。いずれも当サイトが実際に検索してURLの存在を確認したサイトです(確認時点の情報のため、移転・終了している場合があります)。

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