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会社設立の前に決める4つの数字|資本金・役員報酬・決算期・消費税を東京の事情で考える

会社設立 東京 税理士 代行 編集:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部
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この記事は、会社設立の中身を決めきれていない方に向けたものです

会社設立の代行を頼めば、書類は作ってもらえます。けれど「資本金をいくらにしますか」「決算期はいつにしますか」と聞かれるのは自分です。ここで適当に答えてしまうと、あとから変えるのに手続きと費用がかかります。

この記事は、東京都内で会社設立をしようとしていて、定款に書く数字をどう決めればよいか分からない方に向けて書いています。税理士に相談すると必ず話題になる4つの数字を、東京の法人都民税の仕組みまで含めて整理します。

本サイトは広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。税制は変わります。実際の判断は必ず税理士や所轄の税務署にご確認ください。

01資本金の額は、5つのことに同時に効いてくる

資本金の額が複数のことに影響することを示すイラスト

会社設立で最初に迷うのが資本金の額です。1円でも会社は作れますが、実際にはいくつもの判断が絡みます。東京で会社設立をする場合に効いてくるのは、次の5つです。

  1. 定款認証の手数料:資本金の額等が100万円未満なら3万円(3要件を満たせば1万5,000円)、100万円以上300万円未満なら4万円、それ以外は5万円。
  2. 登録免許税:株式会社は資本金の額の1,000分の7で最低15万円。資本金2,143万円くらいまでは一律15万円です。
  3. 消費税:資本金1,000万円以上だと設立初年度から課税事業者になります。
  4. 法人都民税の均等割:資本金等の額で区分が変わります。23区内で1,000万円以下・従業者50人以下なら年額7万円からです。
  5. 対外的な信用と許認可:取引先や金融機関が見る数字であり、業種によっては許認可の要件にもなります。

この5つを見ると、境目になっている金額が100万円、300万円、1,000万円だと分かります。会社設立の設計では、この3つの線をどう跨ぐかを考えることになります。

実務でよくあるのが、100万円未満にして定款認証を1万5,000円に抑える形と、300万円前後にして対外的な見え方とのバランスをとる形です。どちらが正しいということはなく、事業の性質で決まります。会社設立の後に取引先の審査を受ける業種なら、資本金が小さすぎると入口で止まることもあるので、手数料を3万5,000円削るために事業の機会を失っては本末転倒です。

資本金は使えるお金です資本金として払い込んだお金は会社のものになるので、事業の支払いに使えます。使ってはいけないお金ではありません。ただし、資本金の額そのものは登記事項として残るので、使ったからといって表示上の金額が減るわけでもありません。
資本金の境目ごとの影響をまとめた比較図
3本の線が、会社設立の設計の目安になります。

出典:東京都主税局「法人事業税・法人都民税」(2026年9月時点)

02役員報酬は、会社設立から3か月以内に決める

役員報酬を決める期限を示すイラスト

会社設立をしたら、社長である自分にいくら払うかを決めます。これが役員報酬です。従業員の給与と違って、事業年度の途中で自由に変えることができません

決めるのは、会社設立の日から3か月以内です。その後は、原則として次の事業年度の開始から3か月以内まで、同じ額を払い続けます。毎月同じ額を払うこと(定期同額給与)が、その報酬を会社の経費として扱うための条件になっています。

金額の決め方が難しいのは、会社と個人の両方の税金と社会保険料が動くからです。報酬を高くすると会社の利益が減って法人税は下がりますが、個人の所得税・住民税と社会保険料が上がります。低くすると逆になります。この釣り合いを見るのが、税理士に相談する値打ちのひとつです。

東京で会社設立をする場合、社会保険料の負担も見ておく必要があります。役員が自分ひとりでも、報酬を出すなら原則として健康保険と厚生年金保険に加入します。保険料は報酬額に応じて決まり、その半分を会社が負担します。報酬を上げると手取りが増える一方で、会社と個人の保険料も増えるという関係です。

設立初年度は売上が読みにくい会社設立の直後は、売上の見込みが立てにくい時期です。高めに設定して払えなくなると資金繰りに響きますし、低くしすぎると生活費が足りなくなります。1年目は控えめにして、2年目に見直すという進め方をする方が多いところです。
役員報酬を決めるまでの流れを並べた図解
3か月という期限は、思ったより短く感じます。

出典:国税庁「内国普通法人等の設立の届出」(2026年9月時点)

03決算期は、繁忙期を外して決める

決算期の決め方を示すイラスト

会社設立のときに決める事業年度(決算期)は、自由に決められます。3月決算にしなければならない、ということはありません。実際、東京の会社でも決算期はばらけています。

決め方の目安は3つあります。

繁忙期を外す決算の作業は決算日から2か月に集中します。事業がいちばん忙しい時期と重ならないようにします。
設立から遠い月にする設立の日から決算日までが短いと、1期目がすぐ終わってしまいます。消費税の免税期間を長くとりたい場合は、設立月の直前の月を決算期にする考え方があります。
資金繰りを見る決算の2か月後に法人税と法人都民税を納めます。その時期に手元のお金が薄くならないかを見ます。

2つ目は、東京で会社設立をする方にもよく当てはまる考え方です。たとえば10月に会社設立をして9月決算にすると、1期目がほぼ12か月になります。逆に10月設立で3月決算にすると、1期目は約6か月です。設立初年度に消費税の免税が使える場合、この差は小さくありません。

ただし、決算期の判断は資本金や売上の見込みと絡みます。会社設立の代行を税理士に頼むなら、設立日と決算期をセットで相談してみてください。

決算期の決め方の目安をまとめた図解
2つ目は、会社設立の月から逆算します。

出典:国税庁「青色申告書の承認の申請」(2026年9月時点)

04消費税の扱いは、資本金と売上の両方で決まる

消費税の判定を示すイラスト

会社設立をしたばかりの法人は、条件を満たせば設立から2期のあいだ消費税の納税義務が免除されます。この判定に関わるのが、資本金1,000万円という線です。資本金が1,000万円以上だと、設立初年度から課税事業者になります。

もうひとつ、売上の1,000万円という線もあります。こちらは基準期間の課税売上高で判定するもので、設立2期目については特定期間の売上や給与の額で判定される場合があります。判定の仕組みは細かいので、自分の場合にどうなるかは税理士か税務署に確認してください

実務上は、インボイス制度の登録をするかどうかも一緒に考えることになります。取引先が課税事業者ばかりなら、免税でいられる期間でもあえて登録するという判断があります。逆に、消費者向けの事業なら免税のままにするという判断もあります。会社設立の時点で決める必要はありませんが、考える材料としては早めに持っておいたほうがよい項目です。

東京で会社設立をする方に関わりが深いのは、取引先が法人中心か、消費者中心かという点です。都心で法人相手の仕事をするなら、取引先から登録番号を求められる場面が出てきます。一方、地域の消費者を相手にする事業なら、免税でいられる期間はそのままにするという判断もあり得ます。会社設立の設計として、この見通しは早めに立てておくと迷いが減ります。

この記事では判定の結論を書きません消費税の納税義務の判定は、資本金・売上・給与・組織再編など複数の要素で変わります。当サイトでは、判定に関わる線の存在だけを示し、個別の結論は書きません。国税庁のページか税理士にご確認ください。
消費税に関わる金額の線をまとめた図解
同じ1,000万円でも、見ているものが違います。

出典:国税庁「内国普通法人等の設立の届出」(2026年9月時点)

05株式会社か合同会社か、東京の実情から考える

株式会社と合同会社を比べるイラスト

会社設立の形として、株式会社と合同会社のどちらを選ぶかも、資本金や決算期と同じくらい早い段階で決める項目です。

帝国データバンクの2025年の調査では、全国で設立された法人15万6,525社のうち、株式会社が10万591社、合同会社が4万4,998社でした。合同会社は前年から6.8%増えて2000年以降で最も多く、株式会社と合同会社で全体の9割を超えています。

合同会社が選ばれる理由として、設立費用の軽さと、利益配分などの面で経営の自由度が高いことが挙げられています。東京で会社設立をする場合、実費は株式会社が16万5,000円から、合同会社が6万円からで、10万円以上の差があります。

東京では、23区で設立される法人が4万4,975社と都全体のおよそ9割を占めています。市区郡別では港区が7,472社で全国最多、次いで渋谷区、中央区、千代田区でした。都心の区に会社設立が集まっているぶん、同じ商号や似た商号の会社がすでにある可能性も高くなります。本店の住所と商号を決めたら、同一住所に同一商号の会社がないかを確かめておいてください。

一方で、株式を発行できないので外部からの出資を受けにくく、取引先によっては株式会社を求められることもあります。資金調達をする予定があるかどうかが、いちばん分かりやすい判断の分かれ目です。

新設法人の内訳をまとめた図解
合同会社が伸びているのは、費用の軽さも理由です。

出典:帝国データバンク「2025年「新設法人」動向調査」(2026年9月時点)

06東京で本店をどこに置くかも、数字に関わります

本店の場所が数字に関わることを示すイラスト

本店の住所は、会社設立の設計のなかでも見落とされやすい項目です。住所そのものは税額を変えませんが、手続きの相手を全部決めてしまいます。

23区に本店を置くと、法人住民税は都税事務所だけを相手にします。都の特例として市町村民税相当分もあわせて都民税として納めるので、区役所への届出は要りません。多摩地域などの市町村部だと、都税事務所と市役所の両方に納めます。

また、23区の法人事業税・法人都民税の課税事務は9つの都税事務所が分担しています。本店の区にある都税事務所が所管とは限りません。たとえば大田区なら品川都税事務所、江東区なら中央都税事務所、世田谷区なら渋谷都税事務所です。

設立登記の申請先も本店の区市で決まります。東京では23の登記所が商業・法人登記を扱っていて、庁名と管轄の区が一致しない庁もあります。会社設立の代行に頼む場合も、本店の住所は区市まで正確に伝えてください。

本店の区で決まる登記所と都税事務所の比較図
2つの列が一致しないことに注意してください。

出典:東京都主税局「23区内の法人事業税・法人都民税等にかかる所管区域について」(2026年9月時点)

07会社設立の後に変えるとかかる費用

後から変更すると費用がかかることを示すイラスト

ここまで「先に決めましょう」と書いてきたのは、後から変えると手続きと費用がかかるからです。登記事項を変えるときは、変更登記の申請をして登録免許税を納めます。

たとえば本店を移転する場合、管轄の登記所が変わらない移転と、変わる移転では手続きの重さが違います。東京は区をまたぐと登記所も変わることが多いので、会社設立の時点で腰を据えられる住所を選んでおくほうが結局は安く済みます。

定款の目的を変える場合は、株主総会の特別決議が必要です。そのうえで変更登記をします。会社設立のときに事業目的を少し広めに書いておくのが定石と言われるのは、この手間と費用を避けるためです。

資本金を増やす(増資)場合も、減らす(減資)場合も登記が必要です。減資は債権者保護の手続きも必要になるので、時間がかかります。「とりあえず大きくしておこう」と考える前に、戻すときの手間まで見ておいてください。

後から変えると手間がかかる項目のチェックリスト
5つとも、設立前なら書くだけで済みます。

出典:国税庁「No.7191 登録免許税の税額表」(2026年9月時点)

08税理士に相談するタイミングは、登記の前です

税理士に相談するタイミングを示すイラスト

ここまでの4つの数字は、いずれも会社設立の登記より前か、登記の直後に決めるものです。つまり税理士に相談するなら、登記が終わってからでは遅いことになります。

東京の税理士法人が会社設立の代行を手数料0円で受けているのは、この段階から関わることに意味があるからでもあります。設立の書類を作るだけなら司法書士のほうが本業ですが、資本金や決算期の相談は税理士の領分です。

顧問契約を結ぶつもりがない場合でも、設立前に一度だけ相談するという頼み方はできます。東京商工会議所のような公的な相談窓口を使う手もあります。会社設立の代行を選ぶ前に、この4つについて話せる相手を見つけておくと、決め方の質が変わります。

東京で会社設立を扱う税理士法人(2026年9月時点の公式サイトの表示)
事業者拠点代行手数料顧問契約の要否scope
ベンチャーサポート税理士法人渋谷区(渋谷本社ほか、日本橋・新宿・池袋・恵比寿・銀座・秋葉原・千駄ヶ谷に拠点)55,000円。税理士顧問契約とセットの場合は0円手数料0円は税理士顧問契約とセットの場合。顧問契約なしなら55,000円設立手続の代行と設立後の税務顧問
税理士法人経営サポートプラスアルファ豊島区(東京都豊島区池袋二丁目47番5号 池袋オンダビル7階)0円(同社の表示。設立後の顧問契約が前提であるため設立手数料をとらないと明記)設立後の顧問契約が前提と公式サイトに明記設立手続の代行と設立後の税務顧問
ベンチャーパートナーズ(設立MAXプラン)港区(東京都港区新橋1丁目16-4 りそな新橋ビル6階)設立手数料99円。司法書士手数料と定款印紙代を0円とし、さらに10万円の値引き設立MAXプランは税務顧問契約(月額9,999円から)を締結した人が対象。「税務顧問の契約期間の縛りや追加料金などは一切ありません」と明記。税務顧問契約が不要な場合のプランも別に用意されている設立手続の代行と設立後の税務顧問。司法書士・行政書士の手数料も同社が負担すると記載
八王子市会社設立センター(サン共同税理士法人)八王子市(東京都八王子市横山町9-11)0円(公式サイトの表示)税務顧問費用の割引には適用条件(新設3年以内、売上300万円未満、法人は1社目に限る)があると明記設立手続の代行と設立後の税務顧問。登記申請は提携司法書士
税理士法人TOTAL千代田区(東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビルヂング6階)0円(公式サイトに「当社手数料0円の適用には条件があります。詳細についてはお問い合せください」と記載)「顧問契約は必須ではなく、お客様の自由です」と明記。ただし手数料0円の適用には条件があるとも記載。クラウド会計導入サポートは税理士顧問契約をした顧客に限ると記載設立手続の代行と設立後の税務顧問
東京会社設立センター(辻・本郷 税理士法人)東京都内に複数拠点(会社設立の相談窓口となる拠点の区名は公式サイトに記載なし)無料(公式サイトの表示)設立サポートだけでなく顧問税理士としての業務も請け負うと記載。手数料無料の条件が顧問契約かどうかは、ページ本文(料金は画像表示)では確認できず。申し込む前に必ず確認すること設立手続の代行と設立後の税務顧問

※ 2026年9月時点の各社公式サイトの表示にもとづきます。記載がない項目は「公式サイトに記載なし」としています。料金・条件は変わることがあるため、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。掲載は当サイト調べです。

相談から設立までの順番を示した流れ図
相談は、いちばん最初に置くのが正解です。

出典:東京商工会議所「経営相談」(2026年9月時点)

09まとめ

記事のまとめを示すイラスト

会社設立で決める4つの数字を並べました。資本金は定款認証の手数料・登録免許税・消費税・法人都民税の均等割・対外的な信用に効きます。役員報酬は設立から3か月以内に決めて、その事業年度は原則として変えられません。決算期は繁忙期を外し、1期目の長さを見て決めます。消費税は資本金1,000万円という線と、売上1,000万円という線の両方で判定されます。

そして東京では、本店をどこに置くかで登記所も都税事務所も年金事務所も決まります。23区なら法人住民税は都税事務所だけ、多摩地域なら市役所にも納めます。住所は登記事項なので、後から変えると変更登記の費用がかかります。

会社設立の代行に頼めば書類は作ってもらえますが、これらの数字を決めるのは自分です。税理士に相談する値打ちは、手数料が0円になることより、この4つを一緒に考えてもらえることのほうが大きいはずです。

記事で扱った4つの数字をまとめた図解
どれも、登記より前に決めるものです。

出典:東京都主税局「仕事と税金(法人事業税・法人都民税のQ&A)」(2026年9月時点)

4つとも、後から変えるより先に決めるほうが安く済みます

資本金、役員報酬、決算期、消費税の扱い。この4つは、会社設立の登記そのものより時間をかけて考える価値があります。登記の書類は代行に頼めばきれいに仕上がりますが、そこに書く数字を決めるのは自分だからです。

税理士に相談する値打ちは、まさにここにあります。手数料が0円かどうかより、この4つについて具体的な話ができる相手かどうか。東京で会社設立の代行を選ぶときに、初回の相談でこの話が出てくるかどうかを見ておくと、判断の材料になります。

そして、決めた数字は書き留めておいてください。設立の1年後、決算のときに「なぜこの決算期にしたのか」を思い出せると、次の判断が楽になります。会社設立は一度きりですが、経営は続きます。

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